人びとは必要な技術はすでに身につけているのであり、資金を必要としている。
坪井ひろみ(2006). グラミン銀行を知っていますか―貧困女性の開発と自立支援 東洋経済新報社
本の中に、このような一文がありました。
「人はすでに必要な技術を持っている。ただ、資金が足りないだけだ。」
極貧の人が融資を受け、
自分の手で材料を購入し、製品を作り、売り、
生活を変えていく話です。
この内容を読んだとき、
私はあることに気づきました。
「スキルが足りないから、仕事が見つからない」
そう思い込んでいたのは、自分自身だったのかもしれない、と。
確かに、スキルを磨くことは大切です。
努力が不要だという話ではありません。
でも、
「今の自分には何もできない」
と決めつけてしまうのは、少し視野が狭くなっていたのかもしれないと。
実は、
今の自分にも、すでに役立つものがある。
経験、感覚、人との関わり方、
小さな積み重ね。
それらは、
自分では価値がないと思っていても、
誰かにとっては意味を持つことがあります。
たとえば、
求人を見て、
「自分には無理だ」と閉じてしまう前に、
「応募するだけなら、やってみてもいい」
そう考えてみる。
結果がどうなるかよりも、
「可能性をゼロにしない」という選択。
完璧な準備ができてからでなくてもいい。
自信がなくてもいい。
「今の自分でも、できることがあるかもしれない」
そう思えた瞬間から、
選択肢は、少しずつ広がっていきます。